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No.214 2016/05/03~2016/05/09掲載
言語一般 日本語の構造 形態・語彙体系

*この問題は2008年に掲載した問題の再掲載となります。申し訳ありませんが、ご了承ください。

 

次の文章を読み、後の問いに答えよ。

 日本語における音節構造上の特徴は、実生活にとって、不便な事態も引き起こしている。同音衝突の発生である。同音衝突は同音語の発生から、衝突、その回避に至る一連の現象として把握されるものであり、( 1 )な現象といえる。「シリツ」という音形は、イチリツ(市立)とワタクシリツ(私立)に区別しなければならないというものである。このような言い換えの操作は多くの具体例がある。
  文献上の同音衝突の例を見てみよう。小鳥や虫などを捕まえるトリモチは万葉集ではモチ(毛知)と記されている。それが鎌倉時代になるとトリトリモチという形が見え始め、室町時代には多くの辞書に登録されるに至り、キリシタン資料の( 2 )にも記されている。トリトリモチが「トリを捕るモチ」で、それがトリモチに変化したのは、より簡便な形を求めてのことであろう。

問1) 文章中の( 1 )( 2 )に入る適当なものを選べ。

( 1 ):
1. 体系的 2. 文献的 3. 通時的 4. 共時的 5. 民族的
( 2 ):
1. 日本大文典 2. 字鏡集 3. 節用集 4. 和名類聚抄 5. 日葡辞書


問2) 文章中の下線部について、不適当なものを選べ。

1.
オボホレ>オボレ(溺れ)
2.
ナナカ>ナノカ(七日)
3.
ニギワワシ>ニギワシ(賑はし)
4.
オオヨソ>オヨソ(凡そ)

 

 

解答解説を見る

【解答】

問1) ( 1 ) 3    ( 2 ) 5
問2) 2

【解説】

問1) 文脈から歴史的、通時的な見地ということから。
問2) 2は「nanaka>nanuka, nanoka」のように揃っている音を変えた例。異化という。

 



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