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No.120 2006/08/23~2006/08/29掲載
社会・文化・地域 日本語教育の歴史と現状 

次の文を読み、各問いに答えよ。

 シンガポールでは1960年代から英語を公用語に制定し、英語教育を充実させた。その結果発生したのは、シンガポール人独特のシングリッシュ(Singlish)と呼ばれるものだった。シングリッシュの神髄は、語尾、文末の la(lah)にある。日本語の(①)などにあたり、非常にうちとけた雰囲気をかもしだす。“OKla.”(オーケーよ)、“Waithere la.”(ここで待っててね)、“Easyla.”(簡単さ)のように使う。
  他方、ゴー・チョクトン首相は、シングリッシュは外国人には通じないと論じ、2000年から“Speak Good English Movement”を開始すると表明した。これは後に、“Speak Well,Be Understood”をロゴとして、国民の「標準英語力」能力を高め、シングリッシュを追放する運動と定義された。 
  この運動は学校教育が中心となり、学校で「正しい」英語を教えて、生徒がシングリッシュを使わないようにする、ということになった。文部省は英語教育のシラバスを改訂し、文法を強化する計画をたて、8000人の教員に60時間の文法講習を指示した。
  しかし、この運動が進められた結果、国民がシングリッシュを放棄したということにはならなかった。シンガポール人の間でシングリッシュを擁護する議論は、以前にも増して盛んだ。シンガポールでは、英語は国内言語となっており、だからこそ人々の使いやすい(②)が発達したのである。高度の英語運用能力をもつ人でも、うちとけた状況では、お互いにシングリッシュを使いたがる。シングリッシュを犠牲にしないで、国民の国際英語能力を向上させる道が求められているのである。

 

問1) シンガポール共和国の国語として適当なものを選べ。
  1. 中国語  2. マレー語  3. タミール語  4. インドネシア語

問2)  文章中の(①)に入る最も適当なものを選べ。
  1. 格助詞  2. 終助詞  3. 副助詞  4. 間投助詞 

問3) 文章中の(②)に入る最も適当なものを選べ。
  1. レジスター  2. ダイクシス  3. バラエティ  4. フラングレ

問4) 文章中の下線部のような状況を社会言語学では何というか。
  1 クレオール  2. セミリンガル  3. ダイグロシア  4. マルチリンガリズム

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【解答】

問1) 2
問2) 2
問3) 3
問4) 3

【解説】

問1) 国語はマレー語。公用語として英語、中国語、マレー語、タミール語。人種は、中華形が76.0%、マレー系13.7%、インド系8.4%、その他1.8%である。
問3) 変種のこと。
問4) 一つの言語の中に、二つの言語ができている状態で、二つの変種が別個の機能を持ちながら共存していること。

 



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